症状と考えられる病気

肺非結核性抗酸菌症

結核菌とハンセン病の原因となるらい菌以外の抗酸菌を非結核性抗酸菌といいます。結核菌と違い、環境(特に土壌や水回り)に存在し、吸入することにより結核と似たような慢性的な肺炎を起こします。とくにアビウム菌とイントラセルラー菌によるものが7,8割をしめ、肺MAC(Mycobacterium avium-intracellulare complex)症といわれます。その他にはカンサシ菌(M.kansasii)やアブセッサス菌(M.abscessus)などにより引き起こされます。結核のように隔離の必要は有りませんが、カンサシ菌以外は元々薬が効きにくく、慢性の経過で進行し10年ほどで酸素吸入が必要な状態に進行することがあります。薬剤で十分効果が得られない場合は、手術で病巣のある肺を一部切除することも行われます。